「富澤はバツトと活動写真とを愛し剃刀と夢とが好きであつた。」
(古賀龍視 「富ノ澤麟太郎の追憶」より)
明治32年(1899)〜大正14年(1925) 本姓、富澤。 早稲田大学高等予科入学後、横光利一・中山義秀ら と知り合い、後に同人誌『街』『塔』などを創刊。 佐藤春夫に師事していた。 大学へはあまり通わず、ひたすら創作の日々。 放校になった後も、定職にもつかずやっぱりひたすら 創作の日々。 「何か浮世離れした人」だった。 ボードレールやポーの影響を受けたためか、作風は 極めて幻想的で頽廃的。 ドッペルゲンガーを題材とした話が多い。 |